英文量が多いことで有名な早稲田大学文化構想学部の入試英語で高得点を出すためには、まず試験傾向の徹底的な分析が必要。
そこから対策を練り、着実に実行することが、受験を成功させる近道です。
ポイントを押さえて、効率的に勉強を進めていきましょう!

早稲田大学文化構想学部の英語試験(個別入試)の概要

英語の勉強方法
早稲田大学文化構想学部の英語試験(個別入試)は、「80%がリーディング」「20%がライティング」で構成される試験となっています。
試験は全部で大きく分けて5題となっており、大問5の英作文以外はすべて長文または会話文の空所補充と読解の問題です。
問5以外はすべて選択式となっているため、「結構簡単なのでは?」「スラスラ解答できそう」と思う方もいるかもしれません。
しかし、英文の量が多い(総単語数:約3,000語)ことや、使われている語彙が難しいこともあって(中には単語帳に乗っていないような専門用語が出る場合も)、単に文章を読み進めるだけでは太刀打ちできない問題ばかりです。
そのため、基礎的な「語彙力」「文法力」はもちろんのこと、「スピード」や「文章読解力」も必要です。
長文の内容は、文化的・社会的な内容が多いため、出題の背景や事象のバックボーンが理解できていないと解答するのが難しい問題も多々あります。
知らないジャンルの問題が出ても落ち着いて対応できるように、日ごろからさまざまな内容・ジャンルの文章を読みながら英語力や読解力を鍛えていくことが大切です。
また、文化構想学部の英語試験は文学部の英語試験とも類似していると言われていますので、文化構想学部の英語試験の過去問はもちろんのこと、文学部の英語試験の過去問も併せて解いておくと、より一層英語力を養えるでしょう。

早稲田大学文化構想学部の目標点

成功
早稲田大学文化構想学部の英語試験の合格ラインは8割と言われています。
計39問を90分という試験時間で解かなければなりませんので、「速読の力」は必須です。
ただし「ただ早ければ良い」というわけではありません。
なぜなら、早稲田大学文化構想学部の試験を受ける受験生は合格者数の約10倍とも言われており、しかもその受験生のほとんどが学力の高い学生が多く、1点の差が合否を分けてしまうため、「早く」・「正確に」問題を解くことを要求される試験だということをしっかり覚えておきましょう。
ちなみに、各大問あたりの問題数と時間配分は以下の通りとなっていますので、時間配分の目安として、問題を解く際の参考にしてみてください。
推奨している時間配分はトータルで80分となっています。
10分の余裕を持たせているのは、見直しの時間を考慮しているためです。
重要な試験のため、ギリギリに終わらせるのではなく、余裕を持って試験が終われるように、日ごろから過去問で時間を図って練習しておきましょう。

問題 内容 問題数 時間配分(推奨)
大問1 長文の空所補充 14問 25分
大問2 長文読解 10問 20分
大問3 長文の空所補充 7問 15分
大問4 会話文の空所補充 7問 10分
大問5 英語要約・英作文 1問 10分

早稲田大学文化構想学部の英語試験の対策ポイント

それでは、早稲田大学文化構想学部の英語試験の概要が分かったところで、ここからは対策のポイントについて詳しく見ていきます。

【語彙の対策ポイント】

早稲田大学文化構想学部の英語試験の語彙は、専門用語などの難しい表現が一部出題されるケースもありますが、大問1の単語や熟語の補充には高1レベルの語彙が出題されることもあり、全体的な難易度はそれほど高くありません。
とはいえ、ライバルは学力の高い優秀な受験生となりますから、「いかに多くの語彙を知っているか」が合格のカギを握ることを忘れてはなりません。
そのため受験勉強の際には、単語帳や熟語帳をやり込むだけでなく、過去問に出てきた単語・熟語もしっかり暗記しておきましょう。
また、語彙の意味が分かっても、文章の意味が掴めていなければ適切な語彙を埋めることはできませんので、「文章読解力(文章を正確に読んで、理解する力)」も併せて鍛えておきましょう。

【文章読解の対策ポイント】

文章読解では、「集中力を保ったまま最後まで文章を読めるか」「長い文章を正確に理解できるか」が問われています。
特に大問2では、「問題の主旨を問うもの」や「書き手の意見を問うもの」を聞かれるケースが多く、文章の中身を理解できていなければ答えを導くことができません。
また、大問3は、文章全体を読んで、内容にあったものを8つの選択肢から選ばなければならないため、かなり難易度が高いことが予想されます。
例年、「大問3は苦手」「大問3を落としてしまった」という声が聞かれますので、この大問3を攻略出来ればライバルにも大きな差をつけられるはずです!
大問4は会話文形式なので、ストーリーは割と掴みやすいですが、こちらも選択肢が13個程度ありますので、惑わされないように着実に正解していく力が求められます。
文章読解力は、短い時間で養うことは決してできません。
そして、勉強してもすぐには結果が出ないパートなので、「なかなか点数が上がらない」「結果に結びつかない」と悩む方もいるかもしれません。
しかし、諦めることなく地道に演習を重ねることが成功への一番の近道です。
スラッシュリーディングやパラグラフリーディング、音読などを繰り返し、細かく日本語訳をせずとも、句や節ごとにスラスラと意味の理解ができるように訓練しましょう。

【英作文の対策ポイント】

英作文の要約では、自分で「どこの部分を使い、どこを捨てるのか」を判断していく力が必要です。
2017年の試験以降、書き出しや語数に指示が与えられるようになったことで、チャレンジするハードルはやや低くなったと言われていますが、初めて見る文章を要約するためには、ある一定のトレーニングは欠かせません。特に、早稲田大学文化構想学部の英語試験の英作文は「自分の言葉」で要約しなければならないため、言い換えの表現やボキャブラリーは豊富に持っておきたいところです。

早稲田大学文化構想学部の英語試験の対策にピッタリなテキスト集

こちらでは、早稲田大学文化構想学部の英語試験の対策に適したテキストをご紹介します。
過去問と併せて、受験勉強にぜひ取り入れてみてください!

★英単語

『ターゲット1900』(旺文社) 宮川久幸著 
MARCHレベルの英単語を確実に覚えることができるほか、早慶や難関国立レベルの英単語の基礎固めができる一冊。
早稲田大学文化構想学部の入試を受験する学生なら必ず目を通しておきたい英単語帳です。

★長文読解

『やっておきたい英語長文700』(河合塾) 杉山俊一著 
2005年出版のため内容はやや古いですが、選択肢問題や和訳問題など、早稲田大学文化構想学部を受ける方にピッタリの良問が多数掲載されています。
一冊を徹底的にやり込めば、比較的難易度の高い問題もスムーズに読めるようになるでしょう。

★英作文

『大学入試英作文ハイパートレーニング 自由英作文編』(桐原書店) 大矢復著 
こちらは第四部で構成されており、英作文の入試で確実に点数が取れるコツを分かりやすく解説しています。
問題文の要点を見抜き、的確にまとめるトレーニングができますので、早稲田大学文化構想学部を狙う受験生にピッタリの一冊です。
ちなみに、より難易度の高い英作文に挑戦したい方には、グレードアップ版の『大学入試最難関大への英作文ハイパートレーニング』も出版されています。

まとめ

今回の記事では、早稲田大学文化構想学部の英語試験の対策ポイントと、勉強効率を高めてくれる良質なテキストや参考書についてもご紹介しました。
こちらのテストは非常に難易度が高いうえに、ライバルも強者が揃っていますから、試験の傾向と対策をしっかり押さえ、万全の準備を整えてから受験に臨みましょう!