文化構想学科について

早稲田大学文化構想学部文化構想学科は、学科が分かれていない代わりに、多元文化論系・複合文化論系・表象メディア論系・文芸ジャーナリズム論系・現代人間論系・社会構築論系に分かれて学びが深められるのが特徴です。
下記に6論系それぞれの特徴をまとめました。

多元文化論系

早稲田大学文化構想学部文化構想学科の多元文化論系では、世界中の地域における固有の文化を流動性と融合性に着目し、時間軸・空間軸に沿いながら総合的に検証していきます。
多元文化論系は、「英語圏文化」「ヨーロッパ文化」「アジア文化」「中東・イスラーム文化」「国際日本文化論(JCulP)」の、5つのプログラムから構成されており、世界各地の文化を地域ごとに区切り、時間軸に沿って総合的・共時的に捉えながら研究を進めていきます。

複合文化論系

早稲田大学文化構想学部文化構想学科の複合文化論系では、地域や時代・時空を超えて文化の複合的な構造を根本から解明していきます。
複合文化論系は、言語文化・人間文化・超域文化・感性文化の4つのプログラムから成り立っています。
研究対象は衣食住・言語・文学・芸術・哲学・国際関係など多岐に及び、各地域の関係分析や比較研究を言語や芸術・美意識など様々な視点から学ぶことにより、人間が織りなす文化の構造を根本から解き明かすことを目指しています。
フィールドワーク、現地実地研修、ディベートなども行うため、さまざまな研究手法と幅広い視野を習得できるのも複合文化論系の特徴です。

表象・メディア論系

表象とは、世の中の事物・観念・出来事からイメージを得て、別の形で表現されたものを指し、メディアは表象を媒介するものとされています。
早稲田大学文化構想学部文化構想学科の表象メディア論系では、人類の多種多様な芸術文化活動やそれらを生んだ社会的・文化的状況を「メディア論」「身体論」「イメージ論」の3つのプログラムを通して分析していきます。
また、現代思想・ポスト構造主義・記号論・精神分析などの現代人文諸科学の成果を生かし、新たな文化研究の方法を模索しながら、表象文化の作品・イメージ群を、政治・経済の諸問題やテクノロジーの進化などの視点からも捉えなおすことを目指しています。

文芸・ジャーナリズム論系

早稲田大学は現在まで文学界や出版界、ジャーナリズム、メディアの世界で活躍する人材を輩出してきました。
文化構想学部文化構想学科の文芸ジャーナリズム論系では、こうした歴史ある伝統と強みを生かし、新たな文化の構築と伝達を担う人材育成を目標としています。
そのため活字文化のみにとらわれず、美術や音楽など広い範囲で、それらの創作者から伝達者までを対象とし学びを深める他、現役の作家による創作指導や、編集・企画作業を実践的に学ぶ授業などを行っています。
翻訳者や研究者、書物の流通・販売や書店の経営に携わる人物の養成にも応えていきます。

現代人間論系

早稲田大学文化構想学部文化構想学科の現代人間論系では、人と人、人と社会との関係が希薄化しつつある現代において、人間とは何か、という命題を「生き方」「心」「人との関係」を通して学んでいきます。
論系共通のテーマを「ともに生きる」とし、現代人や現代社会が抱える諸問題と向き合っていきます。
問題解決の軸足を「現代人」や「現代社会」に定め、現代人の精神構造や倫理・コミュニケーション・人生について研究し、少子高齢化や環境問題、企業倫理や子育てなどについての問題解決を模索しながら、思考と論究を深めていくのがこの論系の特徴です。

社会構築論系

早稲田大学文化構想学部文化構想学科の社会構築論系は現代社会の構造や問題点を、政治・経済・法学などの社会科学の視点のみではなく、歴史的・文化的視点から分析し、根源的に捉えなおしていく論系です。
現代社会を成り立たせている民主主義や人権などの原理について学ぶため、①国や社会の成り立ちを中心とした「社会構造論プログラム」②地域社会に焦点をあてた「地域・都市論プログラム」➂地球規模で考える「共生社会論プログラム」の3つのプログラムが設定されています。
NPO・NGO などについても学ぶことができ、社会の問題点を見いだす鋭い感覚と、それを解決するための分析力や行動力を養えます。

入学試験について

2022年度の早稲田大学文化構想学部 文化構想学科の一般選抜においての募集人数は370名です。

一般選抜

科目 配点 時間 科目
外国語 75点 90分 次のうちから1つを選択1.英語(コミュニケーション英語Ⅰ、コミュニケーション英語Ⅱ、コミュニケーション英語Ⅲ、英語表現Ⅰ、英語表現Ⅱ)、2.ドイツ語3.フランス語4.中国語5.韓国語
国語 75点 90分 国語総合・現代文B・古典B
地歴 50点 60分 次のうちから1つを選択 1.世界史B 2.日本史B

*外国語で2~5の科目を選択する受験者は、大学入学共通テストの当該科目を受験してください。
なお、大学入学共通テスト外国語配点(200点)を文化構想学部の外国語配点(75点)に調整して利用します。

一般選抜(英語4技能テスト利用方式)

早稲田大学文化構想学部文化構想学科には、英語4技能テストを利用した入学試験も準備されています。
こちらの募集人数は70名です。

科目 配点 時間 科目
外国語 - - 別表参照
国語 75点 90分 国語総合・現代文B・古典B
地歴 50点 60分 次のうちから1つを選択 1.世界史B 2.日本史B

英語試験の表
詳細については、早稲田大学文化構想学部の公式ホームページをご参照ください。
早稲田大学文化構想学部公式ホームページ

一般選抜(共通テスト利用方式)

大学入学共通テストを利用した受験方法においての募集人員は、35名です。
入試科目は以下の通りです。

科目 配点 時間 科目
外国語 75点 90分 次のうちから1つを選択1.英語(コミュニケーション英語Ⅰ、コミュニケーション英語Ⅱ、コミュニケーション英語Ⅲ、英語表現Ⅰ、英語表現Ⅱ)2.ドイツ語3.フランス語4.中国語5.韓国語
国語 75点 90分 国語総合・現代文B・古典B
大学入学共通テストで課す科目*2 50点 - 次の指定科目から1科目を選択
■ 地歴・公民
「地理B」「現代社会」「倫理」「政治・経済」「倫理、政治・経済」
■ 数学
「数学Ⅰ・数学A」「数学Ⅱ・数学B」
■ 理科
「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」「地学基礎」から2科目
または「物理」「化学」「生物」「地学」から1科目

*1.外国語で2~5の科目を選択する受験者は、大学入学共通テストの当該科目を受験してください。
なお、大学入学共通テスト外国語配点(200点)を文化構想学部の外国語配点(75点)に調整して利用します。
*2. 上記指定範囲内で2科目以上受験している場合は、最高得点の科目の成績を大学側で自動的に抽出し、合否判定に利用します。
それぞれ配点100点を配点50点に換算します。

詳細については、早稲田大学文化構想学部の公式ホームページをご参照ください。
早稲田大学文化構想学部公式ホームページ